にまめの歯ぎしり
自治にこだわり、ジェンダーにこだわる。そんな私が感じたこと、考えたことを書いてみました。
品川正治さん講演「21世紀の世界と日本の座標軸」
今日、経営者の憲法を守る「グリーン九条の会」主催の品川正治さんの後援会へ参加しました。
150人も集まったそうですが、感動的で説得力あるお話しでした。

前半は、ご自身が憲法、特に9条と出会った時の感激・感動が今の自分の行動の原点であるというところのお話でした。
国民が歓呼して受け入れた憲法も、それまでの権力者には押し付けに思えた(本当にそうです)。
国民と権力者の乖離が60年続き、そのことが解釈改憲、自衛隊、ソマリアへとつながった。憲法(9条)は今やぼろぼろになってはいるけれど、だからこそ国権の発動によって人を殺さなかった60年がある。9条は人間としての願い、人間として許されないという人間の目から見た憲法である。
これが実現出来たのは、巨大な軍組織が厚生省の復員局管轄だった幸運によっていて、時期が少し遅れたら無理だったと…。
現実的でない理念だと言われる憲法かもしれないが、60年持ち続けたから「人間」の目の憲法になった。戦争をするのも止めるのも「人間」であると、力を込めて話されました。

日本の憲法が世界で唯一、人間の目から見た憲法なのに、経済は人間の目どころか国家の目でさえ見ていない、的確な比喩のこのご指摘に、会場の人もそうだ!っていう反応で、後半のお話しに移りました。

小泉・竹中路線に代表される、アメリカの資本主義が正統で日本はそれに近づこう、という論理がいかにアメリカの実態を知らない、また知らせない嘘かについて、詳しく説明してくれました。
政治の勘はあっても政策はなく、哲学など面倒という小泉評はまったく同感です。小泉が丸投げして政策を担わせたのは竹中。この人に任せたことは日本の悲劇だという表現に大きく賛同しました。
中でも雇用の規制緩和は日本人を悲惨な状況へ陥れてしまうことになり、修復にはかなりの覚悟がいるという指摘もされていました。

規制改革は結局、大企業のための規制緩和に変質したということです。
世界に冠たる借金国家の原因も企業を助けるためであり、本来ならば昨年の史上最高利益から返してもらうところなのに、企業の要求どおり法人税を下げ、また国民の負担にしてしまった。これを隠すスケープゴートに役人の不祥事が流された。このすり替えは許せない!

成長の利益は資本家のものになるアメリカ型と成長の利益を国民で分けてきた日本型は大きく違う。この日本型修正資本主義を進めてきたのが役人だから、その意趣返しもあってのこと。
なるほど!と思っているうちに最後の話に……

リーマンブラザースの破綻は言葉は悪いが神風である。やっとアメリカの資本主義の実態がわかってきたのだから。
二つ目の神風が日比谷年越し派遣村である。行政、立法、司法の集中した日比谷という場所で貧困の実態をはっきり見せただけでなく、炊き出し援助に大勢集まった。これは、お上の決めた状況に対処するばかりだった国民に、自分達で状況を作れることをはっきり自覚させたから。
世界でたったひとつの9条を持つ日本で、年越し派遣村において9条と25条がドッキングした、と評価されていました。

今の経済不況は長くなる。何故ならアメリカは元に戻れない。アメリカンドリームの実態がわかってしまったし、オバマの政策も方向は違うから。
アメリカ一局支配の次を語るのはまだ早い。日本の苦悩は長く続く。しかし、その中でどうやって国民の負担を少なくするかという政策努力を続けていけば、日本型資本主義が見えてくる。
ところが、短期的な効果を狙う、選挙狙いのせっかちな政策…馬鹿にするにも程がある!(ホントです)

結びは参加者へのお願いでした。
社長と労働者は権力において大きな差がある。しかし、主権者としては同じ1票。「日本はアメリカと違います」と言うだけでアメリカは戦略を変える。世界史は変わる。それができるのは主権者である皆さんだ。主権を発動してもらいたい。


品川さんは素敵な知識人です。戦場で死ぬ前にカントの「実践理性批判」を原書で読んだ話なんてすごい!と思いました。
もっと、いろいろな素晴らしい話をお聞きすることができました。

1924年生まれで間もなく85歳とのことでしたが、かすかな関西言葉のゆっくりした重みのある話し方は本当にこちらが襟を正してしまう真摯な誠実さを感じました。
【2009/06/06 23:29】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(32) |
オバマ大統領批判
 シンディ・シーハンさんは、イラクで息子を失い一人で反戦を訴えてアメリカに大きな影響を与えた女性ですが、彼女がオバマ大統領を批判している演説が紹介されていました。
 日本のオバマ騒ぎにいささかうんざりし、アフガンへの対応に違和感を持っていた私には大いに共感できるものでした。以下に紹介します。掲載されていたのは「週刊金曜日736号」国際短信です。

 (略)牧師はベトナムにおける殺戮に対して痛烈に批判したのみならず、この国の軍国主義に対し精力的に批判した人物でもありました。この軍国主義を彼は詩の一年前にニューヨークの教会で行った演説で、人種差別主義と貧困と並び最も強大な“悪”と呼んでいます。

 (略)息子は、イラク人に対する無差別大量虐殺を引き起こした人種差別と、この国をイラクでの戦争に引きずり込んだ強大な軍国主義、そして息子を大学にもやれない労働者階級が置かれた貧困によって殺されました。これらの要因すべてが、キング牧師も殺したのです。

 (略)私はオバマ新大統領から非暴力とシステムの変革という牧師の遺産が実行されたいかなる形跡も見出すことはできません。
 私は非白人が大統領に選ばれる時代だと思いますし、新大統領の誕生で示された黒人層の幸福感も理解しますが、オバマはキング牧師の遺産を売り渡したのであって、実行したのではありません。彼の周辺は軍国主義者や白人特権階級ばかりで、非白人は少数です。
 オバマの「自分が反対するのは戦争そのものではなく、おろかな戦争だ」という凝り固まった考えは、言葉だけでなく実際の行動でも示されています。イラクから残留部隊を除いた“戦闘部隊”の引き揚げを約束する一方で、アフガニスタンの兵力を劇的に増加することを約束しました。オバマはガザという強制収容所への爆撃を。イスラエルの“防衛”の権利だと認めたのです。

 (略)平和とは、単なる平和ではなく正義に裏付けられた平和でなくてはなりません。キング牧師が言っています。「私たちはそれぞれ異なった船でやってきたが。今や全員が同じ甲板にいるのだ」と。そして、私たちは彼が抱いた理想の高みには到達してはいませんが、到達するまでは登り続けねばなりません。彼はこうも言っています。「チェンジとは、必然的に訪れるのではない。それは、私たちのたゆみない闘いによってもたらされるのだ」と。
【2009/02/05 22:56】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(126) |
フェルメールの光(2008.11.14)
 上野の東京都美術館で開かれていた「フェルメール展」に出かけました(2008.11.14.金)。
 フェルメール自身の作品が7点(「マルタとマリアの家のキリスト」「ディアナとニンフたち」「小路」「ワイングラスを持つ娘」「リュートを調弦する女」「ヴァージナルの前に座る若い女」「手紙を書く婦人と召使い」)と、彼が活動していた街デルフトで同時期に活躍した画家たち(デルフト派と呼ぶようです)の作品を合わせて39点が展示された会場は、大勢の人で混んでいました。
 フェルメールの絵からは光と影が織りなす繊細さを感じ、うっとりしながら見てまわりましたが、特に「小路」に描かれた、建物の壁を照らす光の鮮烈な白には、一瞬、言葉が出ませんでした。同行してくれた友人によれば、これを可能にした背景の一つは絵の具の工夫・進歩とのことですが、「光」の表現を希求した画家が、その手段を発見した喜びがこちらに感動して伝わってくるのかもしれないと思いました。
【2009/01/25 12:37】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(10) |
朝礼の演説で意識を変えられる?(大阪府 橋下知事・・・)
 この方(橋下知事さん)、組織のトップが朝礼で演説しただけで、部下の意識を変えることができると思っている?ひよっとして、自分ならできると思っている?
 演説で説教をして意識改革ができるのならば、世の中に組織論やリーダー論がこんなに繁盛するわけがない。実例があったら教えてほしいものです。
 なんという単純で思い上がった方でしょう。勤務中に330人の職員を30分も拘束するのだから、それが職員の意識改革、労働意欲の向上(結局、トップは部下を上手に働かせる=府民のために働ける職員を多くすることが最大の能力の一つですよね)につながるよう、「原価意識」を持って自分の行為がどこまで成果をあげるのか考えてもらいたい。

【2008.3.13 産経ニュース】

大阪府の橋下徹知事は13日、30歳以下の若手職員を対象に初めて朝礼を開いた。知事は、予定時間の倍の30分にわたって財政再建や水辺を生かしたまちづくりについて熱弁。「本当は始業前に朝礼をしたかったが、超過勤務になると言われてできなかった」と不満を口にすると、女性職員が「どれだけサービス残業をしているか知っているのか」と反論するなど、初回からヒートアップした。

 朝礼は府庁新別館で午前9時15分から行われ、本庁勤務の30歳以下の職員約330人が出席した。

 橋下知事は、府庁をプロ野球チームに例え「5位、6位のチームがAクラスになるにも3、4年かかる。5年、10年後を見据えて大阪が変わるための基礎作り、種まきをしていきたい」と改革への決意を表明。「現場の第一線のみなさんが変わらないと、府庁の職員も変わらない」と変化を促し、「大阪を変えるため、府民のために一緒に頑張ろう」と呼びかけた。

 さらに、橋下知事は「始業前に朝礼をしたかったが、超過勤務になるのでできなかった。たかだか15分の朝礼ができないというなら、勤務時間中のたばこや私語も一切認めない」と発言。

 これに対し、後方で聞いていた女性職員(30)が突然立ち上がり、「どれだけサービス残業をやっていると思っているんですか。知事は不満があればメールを送れといって、職場を分断している」と反論した。

 橋下知事は「ありがたい意見。どんどんいってほしい」と余裕の表情で応じたあと、「サービス残業に感謝している」とも述べた。
 終了後、この女性職員は「みんなが思っていることを言った。聞いている他の職員にも訴えたかった。現場が声を上げて職場を変えていきたい」と話した。

 また、男性職員(28)は「知事の言葉を聞いて、気持ちを新たにしている人も多いと思う」。女性職員(24)は「知事の意気込みはすごく伝わってきた。だが、私たちにどういうことをしてほしいのかもっと話してほしかった」と残念そうだった。

 朝礼は、若手職員から「現場に知事の声が伝わっていない」との指摘を受けて、橋下知事が先月下旬の部長会で検討するように指示。26日には、31〜34歳の職員を対象に実施し、課長補佐級以下の職員を対象に、6月までに月2、3回の朝礼を予定している。
                       
【2008/03/17 23:49】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(41) |
倫理規程が泣いている
 守屋武昌前防衛事務次官による接待収賄容疑事件は、妻も「身分なき共犯」として一緒に逮捕されるという例のない形でいったん、司法の場へ移っている。
 守屋氏は、当時の小池百合子防衛大臣と人事バトルを繰り広げて一躍、私のような者も知るところとなった人。その小池議員は「噂を耳にしていて、それも含めた人事だった」などと、自慢?しているらしい。
 でもちょっと待って!当時の貴女には噂の真偽を調べ、それ相応の処分をする責務があるのでは・・・?便宜供与の有無まで調べなくたって、国家公務員倫理規定では明確に、関係者から供応接待や利害関係者とのゴルフなどを禁止しているではありませんか。
 関係業者との宴席に守屋氏と同席していたと証言された久間元防衛大臣、額賀元防衛庁長官もそのことに関する責任・反省はまったく見られない。同席したことを認めていた久間さんは大臣の時であれば本人も規程違反になる。否定している額賀氏だって、少なくとも長として部下の違反を監督できなかったことを反省する弁があってもしかるべきでは・・・
 テレビ・新聞なども(私が見る限りでは)、そんなことに一顧だにしていない。倫理規程違反を持ち出すなんて青臭い? そんな小さなことではなく、もっと大きな悪を解明することが大事?
 守る気のない法律を作って誤魔化された私たちが馬鹿だった!?
 

【国家公務員法 第2章 第5条第1項】
第五条  内閣は、第三条に掲げる倫理原則を踏まえ、職員の職務に係る倫理の保持を図るために必要な事項に関する政令(以下「国家公務員倫理規程」という。)を定めるものとする。この場合において、国家公務員倫理規程には、職員の職務に利害関係を有する者からの贈与等の禁止及び制限等職員の職務に利害関係を有する者との接触その他国民の疑惑や不信を招くような行為の防止に関し職員の遵守すべき事項が含まれていなければならない。
【国家公務員倫理規程】
第三条  職員は、次に掲げる行為を行ってはならない。
六  利害関係者から供応接待を受けること。
七  利害関係者と共に遊技又はゴルフをすること。
八  利害関係者と共に旅行(公務のための旅行を除く。)をすること。

第十四条  各省各庁の長等は、法又はこの政令に定める事項の実施に関し、次に掲げる責務を有する。
三  当該各省各庁又は特定独立行政法人に属する職員が法又は法に基づく命令に違反する行為を行った場合には、厳正に対処すること。

【2007/12/08 11:45】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(2) |
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プロフィール

Author:にまめ
家族は夫と息子。仕事以外で主に時間を使っているのは、北海道自治体学会&土曜講座のことです。今は休止していますが、子どもへの暴力防止(CAP)、フェミニストカウンセリングなどの活動もしていました。

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